ベトナムの飲み会で使えるフレーズ早見表

乾杯の掛け声と、歓迎会で添えたいベトナム語
日本語ベトナム語・発音の目安使う場面
乾杯(1・2・3、ヨー)Mot hai ba, yo/モッ・ハイ・バー・ヨー全員でグラスを合わせるとき
乾杯(北部の発音)Mot hai ba, do/モッ・ハイ・バー・ゾー北部出身者が多い席
飲み干す(100パーセント)Tram phan tram/チャム・ファン・チャムグラスを空けて敬意を示すとき
参加は自由ですTham gia tu nguyen/タム・ヤー・トゥー・グエン飲み会の案内文に添えるとき
ありがとうCam on/カム・オン翌日のお礼メッセージ

カタカナは発音の目安です。南部は「ヨー」、北部は「ゾー」と発音が分かれます。

即答:ベトナム語で乾杯は何と言う?

定番の掛け声は『モッ・ハイ・バー・ヨー(1、2、3、ヨー)』です。場は盛り上がりますが、飲酒を強要せず、ノンアルコールでも参加できる選択肢を用意すると、歓迎会を全員が楽しめます。

ベトナム人社員と一緒に歓迎会や忘年会に参加する機会が増えてきた職場では、飲み会の進め方に戸惑うことがあるかもしれません。ベトナムには日本とは異なる独自の飲酒文化や乾杯の作法があり、知らないまま日本式の宴会に誘うと、思わぬすれ違いが生まれることもあります。飲み会という場を通じてお互いの距離を縮めるためには、相手の文化的背景を理解したうえで配慮することが大切です。そこで、ベトナムの飲酒文化の基本から、職場の宴会で押さえておきたい配慮のポイントまで解説します。

ベトナム人の飲み会文化①:飲酒文化の基本と日本との決定的な違い

ベトナムの飲み会を理解するには、まずこの国の飲酒文化がどのように形成されてきたかを知る必要があります。日本と共通する部分もありますが、根本的に異なる点も多く存在するでしょう。

ビール消費量はアジアトップクラス

ベトナムは東南アジアの中でもビール消費量が非常に多い国として知られており、世界的にも上位にランクインしています。街中には「bia hoi」(ビアホイ)と呼ばれる路上ビール店が数多く並び、仕事終わりに同僚や友人と生ビールを飲む光景は日常的なものです。そのため、ベトナム人男性の多くはお酒に対して親しみを持っており、飲み会そのものに抵抗を感じる人は比較的少ないと言われています。一方、日本のように居酒屋で長時間過ごすというよりも、路上や簡易的なテーブルで気軽に飲むスタイルが主流という点は大きな違いでしょう。ベトナムの食文化全般については「ベトナムの食文化まとめ」の記事でも詳しく紹介しています。

氷入りビールがベトナムの常識

日本ではビールをキンキンに冷やしてそのまま飲むのが一般的ですが、ベトナムではグラスに氷を入れてビールを注ぐのが標準的な飲み方です。熱帯気候のベトナムでは、ぬるくなったビールを冷たく保つための知恵としてこの習慣が定着していると考えていいでしょう。そのため、日本の飲み会でベトナム人社員が氷を求めることがあっても、驚く必要はありません。むしろ、あらかじめ氷を用意しておくと安心です。

男性中心の飲み会文化が根強い

ベトナムの飲み会は、伝統的に男性同士の社交の場としての側面が強い傾向があります。特に地方出身のベトナム人の中には、女性がお酒の席に積極的に参加する文化に馴染みがない人も少なくありません。もちろん、都市部の若い世代では男女問わず飲み会を楽しむケースも増えています。とはいえ、ベトナム人女性社員を飲み会に誘う際には、本人の意向を丁寧に確認することが大切です。

ベトナム人の飲み会文化②:「Mot hai ba, yo」に込められた乾杯の流儀

ベトナムの飲み会で最も特徴的なのが、独自の乾杯文化です。日本の「乾杯」とは異なるルールや雰囲気があるため、事前に知っておくと戸惑わずに済むでしょう。

乾杯の掛け声は「モッハイバーヨー」

ベトナム語の乾杯の掛け声は「Mot hai ba, vo」(モッハイバーヨー)で、直訳すると「1、2、3、飲もう」という意味になります。飲み会の席では、誰かがこの掛け声を発し、全員でグラスを合わせるのがベトナムスタイルです。南部では「vo」(ヨー)、北部では「do」(ゾー)と発音が異なりますが、意味は同じという点です。覚えておくとベトナム人社員との会話のきっかけになるでしょう。職場で使えるベトナム語の基本フレーズについては「ベトナム語の基本フレーズ20選」の記事もあわせてご覧ください。

乾杯したらグラスを空にするのがマナー

日本では乾杯のあと一口だけ飲んでグラスを置くことも珍しくありませんが、ベトナムの乾杯には「グラスを空にする」というルールがあります。これはベトナム語で「tram phan tram」(チャムファンチャム、正式表記:tram phan tram=100パーセント)と呼ばれ、相手への敬意や友情を示す行為とされています。そのため、ベトナム人と乾杯する際にグラスを空にしないと、相手が少し残念に感じる可能性も否定できません。ただし、お酒が得意でない場合は無理をする必要はなく、事前に「少しずつ飲みたい」と伝えておけば問題ないでしょう。

乾杯の回数は1回では終わらない

日本の飲み会では冒頭に1回乾杯すれば、あとは各自のペースで飲むのが一般的でしょう。一方、ベトナムの飲み会では何度も乾杯を繰り返す文化があります。テーブルの誰かが掛け声をかけるたびに全員が応じるため、飲み会の間中、何度もグラスを合わせることになるという傾向があります。加えて、個別に「一対一の乾杯」を求められることも珍しくありません。これは相手との関係を深めたいという気持ちの表れなので、声をかけられたら笑顔で応じてあげると喜ぶでしょう。

ベトナム人の飲み会文化③:日本の飲み会にベトナム人を誘うときの配慮ポイント

ベトナム人社員を日本式の飲み会に招く際には、文化や宗教、体質の違いを踏まえた気遣いが欠かせません。少しの配慮で、相手が安心して参加できる雰囲気をつくることができるでしょう。

「参加は任意」と母国語で明示する

日本の職場では飲み会への参加が暗黙の義務のように感じられることがありますが、ベトナム人社員にとってはこの空気を読むことが難しい場合もあります。そのため、案内の際に「参加は自由です」という旨をベトナム語で併記しておくと安心です。たとえば、「Tham gia tu nguyen」(タムヤートゥーグエン=参加は自由)という一文を添えるだけで、心理的な負担が大きく軽減されるでしょう。言葉の壁がある中で、母国語による案内は歓迎の気持ちを伝える有効な手段になるからです。

宗教や体質による飲めない事情を把握しておく

ベトナム人の多くは仏教徒ですが、カトリック信者も一定数存在します。宗教上の理由で飲酒を控える人がいることは頭に入れておくほうがいいでしょう。また、体質的にアルコールを受けつけない人もいるため、「ベトナム人はお酒が好き」という一般的なイメージだけで判断しないことが重要です。事前にアンケートなどで飲酒の可否を確認しておくと、当日の進行がスムーズになります。

ノンアルコールやソフトドリンクの選択肢を必ず用意する

飲み会の場でお酒を飲まない人が肩身の狭い思いをしないよう、ノンアルコールビールやソフトドリンクの選択肢を豊富に用意しておくことをおすすめします。ベトナムではお茶やフルーツジュースが日常的に飲まれているため、これらの飲み物があるだけで選びやすくなるでしょう。また、幹事から率先して「お酒を飲まなくても大丈夫ですよ」と一声かけることで、場の雰囲気がぐっと和らぐことがあります。

ベトナム人の飲み会文化④:歓迎会・送別会を成功させるベトナム流おもてなし

せっかくベトナム人社員のために飲み会を開くのであれば、相手の文化に寄り添ったおもてなしを取り入れてみてはどうでしょうか。ほんの少しの工夫で、歓迎の気持ちがしっかりと伝わります。

ベトナムビールを1本用意するだけで歓迎の本気度が伝わる

ベトナムの代表的なビールブランドとしては「333」(バーバーバー)、「Saigon Beer」(サイゴンビール)、「Bia Ha Noi」(ビアハノイ)などがあります。これらは輸入食品店やオンラインショップで手に入ることが多いため、歓迎会の際に1本でも用意しておくと、相手に強い印象を残すことができるでしょう。出身地に合わせてビールを選ぶとさらに効果的で、南部出身者には「333」や「Saigon Beer」、北部出身者には「Bia Ha Noi」を選ぶと喜ばれる傾向があります。こうしたさりげない気遣いが、信頼関係の第一歩になるという点です。ベトナム人社員との日常的な接し方については「ベトナム人社員への接し方」の記事もあわせてご覧ください。

乾杯の掛け声を日本人全員で練習しておく

飲み会の冒頭で日本人社員全員が「Mot hai ba, yo」と声を揃えたら、ベトナム人社員は大いに驚き、そして感動するかもしれません。発音が多少ぎこちなくても、相手の文化を尊重しようとする姿勢そのものが歓迎のメッセージになります。そのため、幹事は事前に参加者へ掛け声の練習を呼びかけておくことをおすすめします。たとえば、社内チャットで発音の音声データを共有するだけでも十分な準備になるでしょう。

飲み会後の「ありがとう」を翌日に伝える

ベトナムの文化では、食事やお酒の場を共にした相手への感謝を後日あらためて伝える習慣があります。飲み会の翌日に「昨日は楽しかったです」と一言伝えるだけで、ベトナム人社員との距離はぐっと縮まるでしょう。可能であれば、ベトナム語で「Cam on」(カムオン=ありがとう)とメッセージを送ってみるのも効果的です。つまり、飲み会は当日だけで完結するものではなく、翌日のフォローアップまで含めて一つのコミュニケーションの機会と捉えることが大切です。

まとめ

ベトナムの飲み会文化は、豪快な乾杯の掛け声や何度もグラスを合わせる習慣など、日本とは異なる特徴を数多く持っています。しかしながら、その根底にあるのは「一緒にお酒を飲むことで絆を深めたい」という気持ちであり、これは日本の飲み会文化と共通するものでしょう。

職場の飲み会でベトナム人社員を迎える際には、相手の文化や事情に配慮しつつ、ベトナムの乾杯文化を積極的に取り入れてみることをおすすめします。「Mot hai ba, yo」のひと言が、言葉や文化の壁を越えて職場の一体感を生み出すきっかけになるかもしれません。お互いの文化を尊重し合う飲み会の場が、日々の業務における信頼関係の土台となっていくでしょう。

ベトナムの乾杯・飲み会でよくある質問

ベトナム語で「乾杯」は何と言いますか?
「Mot hai ba, yo(モッハイバーヨー)」で、直訳すると「1、2、3、飲もう」です。誰かが掛け声をかけ、全員でグラスを合わせるのがベトナムスタイルです。南部では「yo(ヨー)」、北部では「do(ゾー)」と発音が異なりますが意味は同じです。
「チャムファンチャム」とはどういう意味ですか?
「tram phan tram(100パーセント)」で、乾杯したらグラスを空にするというベトナムのルールを指します。相手への敬意や友情を示す行為とされますが、お酒が得意でない場合は事前に「少しずつ飲みたい」と伝えておけば問題ありません。
ベトナムの飲み会は日本と何が違いますか?
乾杯が1回で終わらず、テーブルの誰かが掛け声をかけるたびに何度もグラスを合わせます。一対一の乾杯を求められることもあります。またビールに氷を入れて飲むのが標準で、路上の「bia hoi(ビアホイ)」のように気軽に飲むスタイルが主流です。
ベトナム人社員を飲み会に誘うときの配慮は?
案内に「Tham gia tu nguyen(参加は自由)」とベトナム語で併記すると心理的な負担が減ります。仏教徒が多い一方でカトリック信者もおり、宗教上・体質上お酒を飲めない人もいるため、事前に飲酒の可否を確認し、ノンアルコールやソフトドリンクを必ず用意してください。
歓迎会で喜ばれるベトナムらしい演出はありますか?
ベトナムビール(南部出身者には「333」「Saigon Beer」、北部出身者には「Bia Ha Noi」)を1本用意する、日本人参加者全員で「Mot hai ba, yo」の掛け声を練習しておく、翌日に「Cam on(ありがとう)」と一言伝える、の3つが効果的です。

採用担当者が次に確認したい実務ポイント

この記事の内容を採用・定着の現場で使う場合は、ベトナム人採用で知るべき文化の違い、ベトナム人と職場での日本語コミュニケーション、ベトナム人材の家族観と仕事の関係もあわせて確認すると、面接後の受け入れ準備までつなげやすくなります。

歓迎会の前に決めておきたい受け入れ準備

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